自己破産と過払い金
司法書士や弁護士が債務整理を受任した場合、まずは利息制限法に基づく引直計算を行います。
この計算の結果、借金の額は適法な額まで引き直されて減額されるわけですが、引直しの結果、既に元本が存在しないケースがあります。
本来ならば借金が存在しないのにもかかわらず、これを知らずに債務者が業者に支払った金銭(=過払い金、過払金)は、業者の不当な利得ということになりますので、債務者は業者に対して返還を求めることができます。
●自己破産を申し立てる前に過払い金を回収
過払い金を回収せずに自己破産を申し立てた場合、裁判所が破産管財人を選任し、破産管財人に過払い金の回収を命じることがあります。
つまり、ある程度の過払い金を回収せずに残しておくと、ほぼ確実に管財事件になってしまい、数十万円という予納金を自分で捻出しなければなりません。
逆に、先に過払い金を回収しておけば、その額によっては管財事件を免れることができますし、仮に管財事件になっても予納金の納付に過払い金を使用することができます。よほどの例外的な事案でない限り、過払い金は破産申立ての前に回収しておくべきです。
●回収した過払い金の使い方
回収した過払い金は自分の財産ですので、本来は自分の自由に使えるはずです。
しかし、自己破産する場合はそうは行きません。自己破産する場合、回収した過払い金は債権者に対する配当に用いられますので、基本的には自分で使用することができないのです。
ただし、次のような場合には例外的に使用が認められることがあります。
- ・ 生活費として必要な場合
- ・ 滞納している税金等を支払う場合
- ・ 自己破産申立てに関する弁護士報酬、司法書士報酬を支払う場合
- ・ 破産申立ての際に必要な予納金を支払う場合
過払い金の使い方を誤ってしまうと後の破産手続において問題視されることがありますので、使用に際しては弁護士や司法書士にご相談ください。












